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みどりの言の葉

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最後の寄り道

19日、20日と世田谷パブリックシアターで行われた「寄り道」に行ってきた。今回は倍率が高くて涙を飲んだ人もたくさんいたらしい。私は本当にありがたい事に両日とも拝見させていただいた。生きていてよかった。
「壊れてしまった一日」?、「気球に乗って」(20日)、一曲目からその声に言葉に伝えようとする気持ちにため息がこぼれてしまう。両日とも最初に選んだ詩は流れるようにあふれだしていた。19日、「うんち(というタイトルね)」と言った瞬間に会場から拍手が。笑いながら「うんちと言って拍手されたのは僕くらいでしょう」って。20日は「昨日はここで拍手がありました」といった為、「うんちその2」の時は拍手喝采。「言葉」「遠い町で」…アップルストアを思い出します。「この広い世界で」「素晴らしい日々」「メルト」「身近な死」「言葉の裏」
「どうしても歌いたい曲があって、あまりうまく弾けないのでチケット代には含まれません」と始まったのは「青いイナズマ」…アップテンポなイメージが一転、こんなに悲しく苦しい歌詞だったのかと思わされる。人生で素敵なものを素敵と思わずに見過ごしてきた気がして悔しくなるくらい素敵だった。「沖縄に降る雪」…これはキューバを思い出すけど、思い出に浸っていたらもったいない。「白百合の花咲く頃」…聞くたびに「これはずるいよ」と思ってしまう曲。福知山線の事件で最近なくなった方を思い出す。戦争がなくても大きな戦いを強いられている人がいるんだなと思う。「僕にできるすべて」…この曲の為に今日はあったのではないかと思うほどだった。
「無念」「助走」
らいおんハートのサビを少しだけ歌い(こういうのがすごい特典だと思うのです)、「風になりたい」(20日のみ)をみんなで歌おうって最初の伴奏でどこかから小銭が落ちる音が!!「大丈夫?505円くらいだけど」言ってました。「月さえも眠る夜」言葉ないです。
アンコール、「風になった」「からたち野道」(19日はもっと前半で演奏)、「あなたのもとへかけていきたい」の「と」の歌い方がとっても好きです。そして、「光」。
言葉には抑揚があってリズムがあって音階があって色があった。会場の隅々まで届いていく波まで見えるようだった。「ことだま」なのだなあと。そういえば、「言葉自体の意味ではなくて、その人がその言葉をなぜ選んだかに意味があるのではないか」と言うような事をおっしゃっていた。ああ、きれいな言葉を使う、ただ使うだけじゃなく最大限の魅力を発揮させて…。感謝とか見過ごしそうな幸せとか、くたびれた日常にアイロンを掛ける方法を教えてもらったなぁ。
「これからのテーマは『信じること』です」ともおっしゃってました。
19日は、誰とも言葉を交わしたくなくて、この体に溜めたことだまを出してしまいたくなくてそそくさと会場を後にしました。お友達が大変なことになってるなんて知らなくて…こんな素晴らしい時間を邪魔された上に蹴られたらしく、それでも「宮さんが気付かなければいい」なんてそんなあなたが大好きです。
by midoleeloo | 2006-10-20 00:52 | 素敵なこと